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SDS シンガポールで就職

11 Jan 2010
Vol.5(JP)

シンガポール
人材・雇用トレンドニュースレター

 

シンガポール、2010年失業率3%を達成できるかSDS

大学新卒の就職難問題など

世界中で景気対策が毎日の話題となっていた2009年も幕を閉じ、2010年チャレンジがスタートした。 シンガポールは、マリナ・ベイ総合リゾートやセントーサ島のユニバーサル・スタジオの開業、初開催の夏期ユース五輪、はたまた3年目のF1開催など、今年もグローバル訴求力の高いイベントが目白押しである。

政府の雇用問題への介入がポジティブに作用し、シンガポールの失業率は昨年第3四半期で3.4%と、他の先進諸国の失業率と比較するとまだ低いほうである。また本ニュースレターVol.4で取り上げたように、昨年第3四半期に創出された1万四千件の新規雇用は、昨年前半の雇用喪失数を相殺しているとされているし、四半期ベースのGDPもシンガポールでは第2四半期以降回復傾向を見せている(SDSニュースレターVol.3)。

しかし、注目すべき点は、新規大卒の失業問題で、最近の現地ニュースでは頻繁にとりあげられている。国内失業者(シンガポール市民+PRの合計)の20%、実に4人に一人は大学新卒とされ(昨年12月の統計値)、「大学は出たけれど就職口なし」と、日本でも顕著に見られる大学新卒の就職難問題。
ただ、この『大学新卒の就職難問題』、二国間の大きな違いは、シンガポールの場合、ローカルの大学新卒は、SパスやEPの就業ビザにて就業する大卒の外国人(企業にとってはローカル大卒よりも、低コストでの雇用が可能なため、好人材として扱われることが多い)と競合し、余儀なく就職戦線を争うことになる点である。

ちなみに、ポリテクニック校(高等専門学校、以降「ポリ」と呼ぶ)卒の失業者に閉める割合は、6%。就業率は大卒と比較して高い。「ベスト・ブレーン」とされている大卒の初任給がS$2000以上であるのに対し、ポリ卒の初任給は、S$1600~S$1800と低い。そのため、企業は雇用にかかるコストを押さえることができる。さらに、ポリ卒は専門スキルを収得してきているため、現場に投入しやすい人材とされている。この2要因により、ポリ卒は昨年の就活結果に『笑う』ことができた。

業界に精通する知識や即戦力となるスキルを保有することは、就職に優位に働く。雇用市場のダイナミックな回復はまだ見込めない故、本年の就職活動では、実践で使えるスキルをさらに身につけておくことが企業から望まれているように見える。
昨年末、シンガポール政府は、①再雇用機会の増加、②雇用維持、③中高年齢の雇用者にスキル取得を促し職に就く機会を引き上げる、という3つの指針からなる失業対策方針を明らかにした。2010年中に失業率を3%以下まで引き下げることを目標としている。

日本政府の雇用対策

12月30日、鳩山首相は2020年までに476万人の新規雇用創出を見込む経済成長戦略の基本方針を発表した。
100兆円のマーケット・バリューが見込まれる環境・エネルギー分野と健康分野にそれぞれ140万人、280万人の雇用創出を計る。この戦略の具体的な方策は今年6月頃に発表されることになっているようだ。
ちなみに、2009年11月時点での日本の失業率は5.2%。(2008年同時期は4%)

2000年ミレニアムの幕開け以降は「オー・エイト」(08年)、「オー・ナイン」(09年)と称されていたのに対し、今年はトウェンティ・テン(2010)と呼ぶようで、その響きに新鮮さが満ちる。気持ちも新たに引き締め、さらに果敢な動物「寅」の年ということで、勇気と情熱をもって企業人事支援に取り組んでゆきたい決意である。

SDS照沼からのひとこと

SDS Terunuma

明けましておめでとうございます。
寅年にちなんでというわけではありませんが、 寅さんで有名な柴又帝釈天へ初詣へ行きました。

ESCP
初詣@柴又帝釈天

今年も皆様にとって、よい1年でありますように。

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