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SDS シンガポールで就職

21 Dec 2009
Vol.4(JP)

シンガポール
人材・雇用トレンドニュースレター

 

2010年第1四半期の雇用市況展望

SDS

シンガポール・インドの雇用予測調査から

2009年のシンガポールと言えば、オーチャード通沿いに続々とオープンする大型クリエイティブ・ショッピング・モールの出店ラッシュには、目を見張るものがあった。今月3日には、MRT駅から直結の313@サマセットが開店し、本年の出店ラッシュの最後との『トリ』を飾ったわけだが、クリスマス照明と共にきらびやかなオーチャード通りはますます賑やか且つ華やかになった。
313@サマセットの出店は、今年6月にオープンしたオーチャード・セントラル、7月のIONオーチャード、11月下旬ダイナミックに改装リオープンしたマンダリン・ギャラリーに続くもので、これらのシンガポール国内小売業界における雇用機会の創出貢献度は相当なものだったろう。

さて、シンガポール経済は不況からの回復傾向を見せていると各メディアで報じられている。大手人材サービス会社マンパワー・シンガポール(Manpower Singapore)は、『2010年第1四半期(1月~3月)は、より多くの企業が採用に積極的な動きを見せるだろう』との展望を今月中旬発表した。同社は、7業種699企業を対象に独自の『マンパワー雇用予測調査』を行い、27%が雇用者総数を増やす予定、65%が現状数を維持する姿勢を示していることを明らかにした。雇用者数を削減する可能性があるのは6%のみで、人材の採用に対し積極的態勢を示しているのは、ファイナンス、保険、不動産、公務員および教育関連業界であるとのこと。

同じく今月、インドで実施した同様のグローバル調査では、2010年第1四半期雇用増の方針を打出しているのは、インド企業が36%と世界各国の中でも最も高く、続いてシンガポールと台湾が22%、中国が11%、USAで6%。業界別では、製造業が雇用の動きをリードしていることがわかった。なお、アジア・パシフィック地域でネガティブな結果を示したのは日系企業のみであったようである。
(その日本では現在、自らをthe "employment" Prime Ministerと呼ぶ鳩山政権のもと、7.2兆円の追加経済対策をたて、製造業における派遣社員の原則禁止と正規雇用への転換などの検討を進めている)
世界全体では、インド、ブラジル、シンガポール、台湾、コスタ・リカ、オーストラリア、そしてペルーの7カ国が、来年の第1四半期に明るい兆しを見せている、とのことである。

シンガポール失業率現況

今月16日のMOM発表によれば、2009年第3四半期からの景気回復以降、シンガポールの雇用市場は確実に良い方向に向かっている、とのこと。実際、今年上半期で13,900件の失業が確認されたものの、6月から9月の間に14,000件の新規雇用が報告されている。しかし、失業率は5%で、過去5年間で最も高い。
「求職者は、以前の給与に近い金額を得ることを希望しているため、なかなか雇用の成立に結びつかないのではないか」、とNTUC会長Josephine Teoはこの高失業率の数値の裏にある一原因を推測する。
長期失業者(6ヶ月以上職に就いていない状況)は、昨年9月の9,600件と比較して、今年は18,400件、とほぼ2倍になっている。新卒に関しては、昨年同時期が1,600件であるのに対し、今年が4,700件。つまり、シンガポールでは失業者の4人に1人が新卒にあたるということになる。

今年も残すところあと僅か。今月3日に亡くなられた近代経済学の父、ポール・サミュエルソン氏は、『不況時の経済学』とも呼ばれるケインズ経済学の流れを継承しているのだが、失業問題を解決するための政府の財政政策の重要性を提唱していた。政府の強力な支援、それから経済市場の展開に期待を寄せ、来年は雇用人材市況がさらに良い方向に進むよう祈りながら、今後も人材サービスの側面からお取引企業様の縁の下の力持ちのサービスを提供してゆきたいと思う。
どうぞ皆様良いお年を。来年も引き続きよろしくお願いいたします。

SDS照沼からのひとこと

SDS Terunuma

先日EPSC(Counters at Employment Pass Services Centre)へ 行ってきました。今年7月からEPカード所持者 にも、写真と指紋を登録する制度が始まりまして、一度現場をみておこうと 思って候補者の方に同行させてもらったのですが、 2-3分ですべての手続きが終了しました。

ESCP
EPSC: EPサービスセンタ

シンガポールは種々の手続きがIT化され、簡素化されているところが 良いところの1つかと思います。

SDS照沼のシンガポール日記ブログを読む


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